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「うつ病」就職体験記 「うつ病」就職体験記

第6章 うつを抱えながら働き続ける9つのヒント( 5 / 9 )

ヒント5 少しでもすぐにやろう

「うつ病」を伴う働き方の仕事の進め方に対するヒントです。

「うつ病」にはどうしても波があります。これといって原因がはっきりしなくても、調子を崩す事があります。この性質は、仕事を進めていく上で大変厄介なものです。つまり、明日同じような調子で仕事ができる保証がないので、自分でもスケジュール管理が難しくなります。

仕事の仕方は、皆さん色々あると思います。私は、締め切りを自分で設定して、そのプレッシャーを掛けることで仕事を進めるタイプでした。どのような仕事でも、精緻にスケジュールを引いてマイルストーンを置いて、自分にプレッシャーを掛けるやり方です。しかし、「うつ病」になるとこの進め方は、色々と不都合があることが分かってきました。締め切りを設定してそれが近づいてくると、無用に危機感を感じたりすることもありますし、「うつ病」の波という特徴によって、明日の仕事の読みが不確定化することなどがあります。また、このような厳しいスケジュール管理は、スケジュール通り進めなかったことで、自己嫌悪になったりもします。仕事の遅れを取り戻そうとして無理をしたりすると、それが体調悪化につながってという悪循環を引き起こしたりします。

では「うつ病」との相性のいい仕事の進め方は、どのようなものでしょうか?私は、少しでも良いから思い立った時にすぐに始めることをお勧めします。

この進め方の良いところは、まずスタートをきる事で心に余裕が生まれます。また、仮に体調が崩しても前もって動いているので、まだ時間的に猶予が残っているという安心感があります。

もう一つ、前章でもご紹介した脳の作用で「作業興奮」というものがあります。脳のやる気に関係する部分(側坐核)に刺激を与えることでやる気が出るのですが、この刺激を与えることで最も効果的なのが、具体的な作業をしてしまうことなのです。皆さんもなかなか取り組めなかった課題に、重い腰を上げてようやく取り組むと作業を始める前は大変億劫であったものが、作業を続けるうちにそれが意外に快感になって取り組みが一気に進むなどの経験をされたこともあると思います。「うつ病」になると、何をするでも億劫になるものです。しかし、この億劫感を取り除くのに、一番効果的なのはあれこれ考えずに始めてしまうことなのです。あれこれを色々考えると、不安感なども生まれてきます。

まずスモールスタートを心がけましょう。スモールスタート⇒余裕を持ったスケジュール設定⇒先行した進捗⇒安心感といういい流れを造りたいものです。この時のスモールスタートは、効率的にとか、正確になどはあまり重視しないのもコツではないかと思っています。まず仕事に取り掛かる。どんどん先に進める。質や精度は振り返りの機会を増やすことで担保する。このようなことを念頭においておきましょう。