5章-うつ病のステージごとに考える、働き続ける方法(1/8)

アビリティスタッフィング

第1話 内定はゴールではないむしろスタート

この章では「うつ病」からどのように転職をして就労していったらいいかを考えて行きます。

まず「うつ病」から転職をする場合のゴールはなんでしょう?「うつ病」で難しいのは内定を取ることではないと思います。もちろんこのような景気動向ですから、内定を取ることも大変です。しかし、本当に大変なのは働き続けられること、そう継続です。この継続ができる働き方を探し、それを実践して安定した生活を送ることがゴールだと思います。
それを実現するためには、求職者・企業の双方にとってメリットがあることが必要です。働き始めてもそれが継続できなければ求職者にとっては精神的なダメージになりますし、採用した企業にとっても採用コストだけでなく教育の手間や業務調整の負荷など、大きな痛手となります。
障がい者雇用を進めたい企業にとっては、雇用率を達成するだけの雇用はできれば避けたいと思っています。障がい者として雇用するにしても、やはり戦力として継続的に活躍してもらいたいのです。
精神障がい者もしっかりとした対策とサポートがあれば、充分に戦力となるマンパワーになります。しかし、これは履歴書では分かりません。まずは自分たちに会ってもらう。そしてまず、働かせてもらう。その働きを見てもらえば、お互いのギャップを埋めることができます。
これがうまくいき、働き続けることができれば、双方にとってメリットのある手の握り方であると思います。
そのために、この章では私の考える「働き続けられる」状態について、治療専念期から再発予防期までのすべての段階をご紹介いたします。