第6章-うつ病を抱えながら働き続ける9つのヒント(6/9)

ヒント6 歩こう

「うつ病」を伴う働き方で有効な運動に関するヒントです。

近年の「うつ病」に対する研究では、軽い運動が大変有効との論文が次々と発表されているようです。私は専門家ではありませんので詳細をご説明できませんが、抗うつ剤を服用するのと同じ位の効果があるとの報告がされているそうです。運動も色々ありますが、運動強度の比較的低い有酸素運動が効果が高いそうです。
私が発病するころの生活を思い返してみると、ほとんど運動はしていませんでした。しかし、私はデイケア施設でのヨガの時間が大変気持ちがよく、入院中からこの作業療法には積極的に取り組んできました。ただし、「うつ病」の極期の時には、無理をして運動をするのはお勧めしません。運動をすることが義務になってしまっては、却って逆効果になりかねません。
私は色々な運動を試しましたが、運動強度が軽く有酸素運動というのに最適な運動は、やはりウォーキングではないでしょうか。

現在、私は毎朝の通勤の際に、会社からの最寄駅より2駅前の駅から、お気に入りの音楽を聴きながら、約30分程度のウォーキングをして通勤しています。これは大変おすすめです。
・朝の光を浴びながら歩くと体内時計が調整され、眠気がすっきり覚めます。
・体が適度に温まり、脳内の細胞が覚醒するような感じになります。
・体温が上がることにより、免疫力もUPするため、風邪などの病気にかかりにくくなります。
・朝から自分のお気に入りの音楽を聴いているので、気分のノリもよくなります。
・「うつ病」になって増えた体重が減り、ダイエット効果も期待できます。
など本当に良いことばかりです。ただ、ここで注意する点は、必要以上の無理な運動をすると、脳内に疲労物質が溜まり始めるため、疲労感がたまるので控えたほうが良いでしょう。20~30分ぐらいが適当なようです。


朝の光を浴びながら一汗かく位にウォーキングすると、些細な悩みなど気にならなくなりますし、歩きながら考えると意外にアイディアが湧いてくることがあります。古来哲学者はく歩きながら思索に耽ったと言われています。
「うつ病」は精神の病気ですが、視点を考えれば脳の病気です。つまり、脳によい刺激を与えることは大変有意義なリハビリになりますし、効果的な再発防止策になります。

みなさん楽しく歩きましょう!